お知らせ

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緊急アピール「ワクチンを接種して はしかの感受性者を減らそう」

沖縄県保健医療部 はしか”0”プロジェクト委員会より

沖縄在住の皆様へ

沖縄県では 1998 年から 2001 年にかけて、麻しん(はしか)が流行し、多数の患者と9名の乳幼児死亡が報告されました。当時の県内の麻疹予防接種率は60~70%と低率であったため小児医療・保健関係者は危機意識と緊急性を痛感し、2001 年に沖縄県はしか“0”プロジェクト委員会を発足し、予防接種の推進や全数把握体制の確立などの活動を行ってきました。現在、県内では3月下旬以降、麻しんが流行を続けており、4月 10 日現在で 35 例が報告されています。この事態を受けて、当委員会として、本日ここに緊急アピールを行います。麻しんは、ワクチンによって予防できる感染症です。現在の定期予防接種は1期が1歳児、2期が小学校入学前の1年間で、この2回接種によって麻しんをほぼ予防することができます。麻しんの予防接種を受けていない、あるいは1回だけの接種によって、感染を予防することができない状態の方を「感受性者」と呼びますが、今後、流行を早く終息させるためにも感受性者を減らしていくことが重要です。

今回の流行は、一人の外国人観光客によって持ち込まれた麻しんをきっかけに、県内各地で感染が広がりました。多くの感染者が出ているのは、感染力の強い状態で県内を旅行したまたま居合わせた人に空気感染させたと考えられます。また、感染した人の多くは 20~40 歳代の成人の感受性者でしたが、幸いこれまでのところ、重症者の報告はありません。今後は、初発例から感染した方(二次感染例)との接触により感染した患者(三次感染例)が発生すると考えられます。すでに家族内で幼児が感染する例も出ており、引き続き注意が必要な状況です。

麻しんの感染を防ぐため、現在、定期予防接種の対象となっている1歳児、小学校入学前の 1 年間にあるお子さんは早めにワクチン接種を受けるようにしましょう。また、感染すると重症化する可能性のある乳児への感染を防ぐため、県は市町村が行う生後 6 ヶ月から 12 ヶ月未満の乳児へのワクチン接種に対して補助を行う方針を決定しました。今後、多くの市町村が乳児への接種を勧奨する予定ですので、保護者の方はかかりつけの医師と相談をして接種を受けるようにして下さい。

成人でも今回の流行で見られるように、特に 20~40 代のワクチン未接種者が感染を受けると、発症する可能性があるため、予防のためにはワクチン接種をご検討下さい。特に、医療従事者や保育、学校関係者、乳児の保護者、そして不特定多数の方と接する観光関連の仕事に就いている方には、ワクチン接種を強くお勧めします。

また、この時期は特に急用でなければ、人混みの多い場所や病院へのお見舞いなどは控えることも検討して下さい。麻しんは空気感染の他、飛沫および接触でも感染します。インフルエンザ対策同様、手洗いやアルコールによる手指消毒を行いましょう。咳をしている人はマスクの着用をお願いします。しかし、「感受性者」は、ワクチンを受けることが最も確実な予防手段です。感染をひろげないため、麻しんに感染している可能性がある方は、発熱等の症状がある場合、直接、受診するのではなく、事前に電話等で医療機関に「麻しんかもしれない」ことを伝えてから、指示に従って受診するようお願いします。受診の際はマスクを着用しましょう。もし、麻しんに罹患して学校や職場をお休みする際には「熱が下がって3日間」を経過するまでは自宅で療養して下さい。また、体調が完全に回復してから職場復帰や学校への登校してください。

この流行を早く終息させ、麻疹から乳幼児を含めた県民の命を守るためにも、県民ひとりひとりが予防や感染拡大防止を理解し、県民一丸となって麻疹対策に取り組んで頂くようお願いします。

平成30年4月11日
沖縄県保健医療部
はしか”0”プロジェクト委員会

緊急アピール「ワクチンを接種して はしかの感受性者を減らそう」

http://www.pref.okinawa.jp/site/hoken/chiikihoken/kekkaku/press/kinkyuappeal.html

RBC THE NEWS「はしか患者50人超え 早期のワクチン接種を」2018/04/16

https://www.youtube.com/watch?v=FyolIssGEQI

RBC THE NEWS「はしか流行に歯止めを 県が緊急アピール」2018/04/11

https://youtu.be/X1pbjfndiZc

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