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自己脂肪組織由来幹細胞移植による乳房再建・豊胸術のご案内

幹細胞とは

 人間の失われた臓器や組織を作り出す再生医療において核となる細胞で、何度も分裂できる能力と、いろいろな細胞へ変化する能力を持ちます。よく知られている幹細胞としてはES細胞(胚性幹細胞)、iPS細胞(人口多能性幹細胞)、体性幹細胞などがあります。
 ES細胞、iPS細胞は拒絶反応、倫理面や腫瘍化の面で課題があり、実際に治療に用いられているのは体性幹細胞のひとつである骨髄由来幹細胞です。
 しかし、骨髄から幹細胞を採取するのは患者さんの負担が大きく、また、得られる細胞数も少ないという問題点もあります。

脂肪組織由来幹細胞の発見

 2000年、Dr.Hedrick(当時 UCLA 形成外科准教授)により、皮下脂肪組織の中に豊富な幹細胞が存在することが発見されました。それまでの主流である骨髄由来の幹細胞の100〜1000倍もの細胞が採取でき、しかも皮下脂肪から得られるため、採取も容易で移植に際しても拒絶反応や培養も必要なく、安全性も高いことが証明されました。

自己脂肪組織由来幹細胞を用いた乳房再建・豊胸術

 乳癌の手術を受けられた患者さんに対して、へこんだ部分を修正する治療法としてはインプラント(シリコン)移植、周囲の乳腺あるいはお腹や背中から筋肉、脂肪、皮膚などを持ってくる方法、または脂肪注入法などがあります。
 そのなかでも近年増加している乳房温存術による小さなへこみに対して注目されている治療が脂肪注入法ですが、吸引した脂肪を単純に注入するという従来の方法では生着率が悪かったり、硬くなってしこりが残りやすかったりという問題点がありました。この脂肪注入法を改良して幹細胞を付加したものが、今回ご紹介する新しい治療法です。従来の脂肪注入であれば大半が吸収されていたものが、幹細胞を混ぜることによって高い生着率が期待でき、しこりにもなりにくいというメリットがあります。
 手術は、全身麻酔下に太ももやお腹から脂肪を吸引し、その脂肪の半分から幹細胞を分離します。残りの脂肪を洗浄して不純物を取り除いた脂肪細胞として、先に抽出した幹細胞とを混ぜ合わせて乳房に注入します。これを両側の乳房に注入することによって豊胸も可能です。
 術後は当日より歩行も可能で、処置としては2〜3ヶ月間は脂肪吸引部位に腹帯やストッキングを当てる必要があります。
 手術による傷跡としては5mmくらいの小さな切開跡が乳房と脂肪採取部位とに数カ所残る程度で、比較的目立ちにくいと思われます。
 従来の単純な脂肪注入では、移植した脂肪が術後早期に吸収されてなくなってしまい元に戻る場合もありましたが本法では8〜9割の脂肪が残ることが確認されております。
 ただし、放射線治療を受けた部位は皮膚が硬く伸びにくいため、半年以上の期間をおいて必要に応じて複数回の注入を行う場合もあります。また、現在乳癌の治療の最中である場合には本治療の対象外となります。その他にも大きな持病をお持ちの方なども治療が受けられない場合もあります。

自己脂肪組織由来幹細胞移植

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