臨床研究
患者さまへ
研究課題名:「強いがん疼痛に対して低用量の内服オピオイド量でくも膜下鎮痛法を施行した症例での後ろ向き調査:効果と疾患別の傾向」
この研究は、通常の診療で得られた記録を使って行われます。このような研究では、国が定めた指針に基づき、対象となる患者さまのお一人ずつから直接同意を得ることが困難な場合には、研究の目的を含む研究の実施についての以下の情報を公開することが必要とされています。
- 1.研究の対象
- 2021 年 1 月より 2025 年 3 月までに中部徳洲会病院疼痛治療科にてくも膜下鎮痛を受けた方のうち、医学教育および医学研究への情報使用に同意していただいた方
- 2.研究目的・方法
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がんによる強い痛みが、神経ブロックや麻薬の内服ではなかなかとれない場合や、副作用により麻薬の増量を続けることが困難である場合、痛みを軽減させる方法の一つとしてくも膜下鎮痛法があります。難治性のがん疼痛に対するくも膜鎮痛法は世界で有用性が示されています。世界の報告は高用量の麻薬を内服したのちにくも膜下鎮痛法を施行したとする報告が多いですが、高用量の麻薬は眠気や吐き気、便秘など副作用も多くなります。神経ブロックを施行後もとれないがんの痛みや、麻薬を増やしてもなかなかとれないがんの痛みに対して、また、麻薬内服の副作用により増量が困難な場合に、麻薬の内服量が比較的低用量のうちにくも膜下鎮痛法を施行した方々の経過を調査し、痛みの経過や疾患別の特徴があるかどうか、合併症の有無などについて調査します。
研究の期間:施設院長許可(2025 年 6 月予定)後~2026 年 2 月
- 3.情報の利用拒否
- 情報が当該研究に用いられることについて、患者さまのご家族等で患者さまの意思及び利益を代弁できる代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としません。その場合は、「6.お問い合わせ先」までお申出ください。ただし、ご了承頂けない旨の意思表示があった時点で既にデータ解析が終わっている場合など、データから除けない場合もあり、ご希望に添えない場合もあります。
- 4.研究に用いる情報の種類
- 情報:年齢、性別、身長、体重、病歴、くも膜下鎮痛法のカテーテルの先端位置、薬剤の量の経過、合併症等
- 5.個人情報の取扱い
- 収集したデータは、誰のデータか分からないように加工した上で、統計的処理を行います。国が定めた「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」に則って、個人情報を厳重に保護し、研究結果の発表に際しても、個人が特定されない形で行います。
- 6.お問い合わせ先
- 本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
氏名:河野優(研究責任者)
病院名・所属、職位:中部徳洲会病院・疼痛治療科・医師
住所:沖縄県中頭郡北中城村比嘉 801 番地
連絡先:098-932-1110
2025 年 5 月 8 日作成(第 1 版)