診療科案内

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心臓血管外科

心臓血管外科のご案内

当科の診療の特色

心臓血管外科では、狭心症や心臓弁膜症、大動脈および末梢血管疾患等に対する外科治療を行っています。具体的には冠動脈バイパス術、弁置換術や弁形成術、大動脈人工血管置換術などです。最近では高齢化に伴い、手術を必要とする心臓疾患や大動脈疾患が増えています。その中には緊急手術を要する疾患も含まれており、当院では24時間365日体制で対応しております。

心臓の手術と聞くと不安な気持ちになる方もいらっしゃいますが、ここ数年の医療技術の進歩は目覚ましいものがあり、とても安全に手術が行える時代になりました。私たちが手術した患者さんの中にも80代で心臓弁置換術を受けられ、手術後わずか14日で元気に退院された方もいらっしゃいます。

当院では手術が必要と考えられる患者さんに対してハートチームでカンファレンスを行い、その治療方針を決定しております。安心と信頼の心臓手術を提供することはもちろんのこと、患者さん一人一人にあった治療を行うことで地域の皆様のお役に立てるよう心がけています。

主な対象疾患と診療内容

心臓弁膜症
大動脈弁狭窄症や僧帽弁閉鎖不全症など
虚血性心疾患
狭心症や急性心筋梗塞など
大動脈疾患
胸部・腹部大動脈瘤や急性大動脈解離など
末梢血管疾患
閉塞性動脈硬化症や下肢静脈瘤など

診療実績

当科の手術件数

2020年の当科の総手術件数は186例でした。手術内容の詳細は以下の通りです。

開心術件数

2020年は58例の開心術を施行しました。今年はコロナ禍の影響で昨年よりも症例数は減少しましたが、以前と比較すると当院スタッフの心臓血管外科手術に対する経験値もあがってきており、患者様により安心して心臓手術を受けていただける環境が整ってきていることを実感しています。

開心術内訳

2020年も昨年に引き続き、高齢化社会を反映して弁膜症手術の割合が48%と最も多くを占めました。他にも大動脈瘤や大動脈解離などの胸部大血管手術と虚血性心疾患に対する冠動脈バイパス手術もそれぞれ約20%の割合を占めました。また今年は心臓腫瘍に対する腫瘍摘出術を2例経験しました。

開心術の年齢別割合と男女比

2020年は70代で心臓手術を受けられる方が40%と最も多い割合を占めました。次に60代の方が約30%の割合を占めました。一方で80代の方も約20%の割合を占めており、高齢化社会を反映する結果となりました。医療技術の進歩に伴い、80代でも安全に心臓手術を行える時代となりました。

男女比については昨年同様、男性の方が多い傾向にありました。

緊急手術症例の割合

2020年に行った緊急手術は10例で、開心術に占める割合は17%でした。症例の内訳は急性大動脈解離や胸部大動脈瘤破裂など全例が胸部大動脈手術でした。

当院でも低侵襲心臓手術(MICS;Minimally Invasive Cardiac Surgery)に力を入れています。

図:MISC(ミックス)術後の傷跡(男性)

一般的に行われている心臓弁膜症手術は、胸骨を縦に切開する「胸骨正中切開」です。この方法は胸の真ん中にある胸骨を切るため、約20〜30cmの傷が残ります。一方、低侵襲心臓手術(MICS;ミックス)とは、できるだけ小さな切開で行う手術のことで、胸骨を切らずに肋骨と肋骨の間を約10cm切開して手術を行います(図)。

MICS(ミックス)では胸骨を切らないため出血が少なく、胸骨の感染や縦隔炎のリスクもほとんどありません。また胸骨を温存することにより、早期離床、早期回復、早期の社会復帰が可能となり、手術後のQOL(生活の質)向上が期待できます。

全ての患者様がMICSの対象となる訳ではありませんが、条件が整えば積極的にMICSで手術を行うように心がけています。弁膜症でお困りの方は、一度当院「弁膜症外来(月・水の午前)」へご相談ください。

MICSの症例数

2020年も昨年同様に適応のある患者様に対しては積極的にMICSを行ってまいりました。今年は7例のMICS手術を経験し、心臓手術に対する割合は12%でした。率直な印象としては、胸骨正中切開手術に比べて術後の回復が早く、受けていただいた患者様にも非常に喜んでいただける結果となりました。

MICS症例の内訳

またMICS症例の内訳は以下の通りです。当院では昨年に引き続き僧帽弁形成術(MVP)に対しては全例MICSで完遂しています。また大動脈弁置換術(AVR)については2例とも80代の方でした。高齢者に対する大動脈弁疾患については来年以降も積極的にMICSでの治療を目指していきたいと考えています。

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